腸のはたらき
腸内には、全身の免疫細胞の6割もが集まっています。
外から入ってくるウイルスや毒素、細菌、アレルゲンなどの敵、異物は第一関門として喉の粘膜、胃でせきとめますが、それを通過して体内に入ってきた異物は腸の壁の内部にある免疫細胞が危険を察知して、その異物をやっつけるようなメッセージをだし異物、病原菌などを撃退してくれます。
また腸管免疫は、善玉の免疫物質(IgA)産生し、アレルギーの原因物質が腸管から吸収されるのを抑える働きもします。
腸の免疫機能
1.腸内に入ってきたものを免疫細胞が認識
2.腸内免疫細胞が腸内に入ってきたものを、無害か有害かを判断
3.無害なものは受け入れ、有害なものは免疫細胞が攻撃
腸の役割
- 食べ物の消化、分解・・・胃で分解したものをさらに細かく、吸収に適した大きさにする
- 消化酵素の分泌
- 栄養素や水分の吸収・・・五大栄養素を小腸で、水分と一部の電解質を大腸で吸収
- 便、老廃物の排出・・・体内の老廃物や毒素の75%が便で排出される
- ビタミンの合成・・・腸内細菌によってビタミンB群、ビタミンK、ビオチンなどが合成
- ホルモンの合成・・・幸せホルモンのセロトニンなどが合成
- 免疫機能を保つ・・・体内の免疫細胞の60%が腸に存在、腸内細菌の働きで粘膜上皮細胞が増える
腸の働きは多岐にわたります。食べたものを消化吸収して、からだを生かすためのエネルギー源を作る源です。
植物で例えるなら、根っこの部分になりますね。
植物も根っこが十分張っているものは、元気にすくすく育ちますね。
腸と脳はお互いに情報をやり取りしている
腸は実はたくさんの仕事を担っています。
脳は多臓器との連携や、
腸のコントロールは、脳がしているもの・・ではなく、
腸自らが判断を下す機能を持っていることから、第2の脳ともいわれています。
腸管の神経は、迷走神経を通じて脳とつながっており、脳と腸の情報交換は、脳からの一方的な指令ではなく、腸からも脳にメッセージを発信しているといわれています。
腸の状態によっても、その情報が脳へ伝えられて、そこからカラダのあらゆる場所に影響をあたえることにもなります。
腸内細菌は年齢とともに変化します
腸内環境、腸内細菌を元気に保つことは、免疫はもちろん、心身ともに健やかに保つことにもなります。
腸内細菌は年齢とともに、変化するのですが、年齢を彼寝ると善玉菌が減り始め、
悪玉菌が増えて行っってしまいます。
腸内細菌の理想の割合は、
善玉菌・・・2割
日和見菌・・7割(優勢なほうに味方する菌)
悪玉菌・・・1割
の割が理想的なバランスとされていまが、
悪玉菌が増えるとやはり腸に悪さをしやすくなりますので、
年齢を重ねると、腸内細菌の健康を意識するのはとても大切です。
すぐできることは、腸にダメージを与える、人工的に作られたものは、
摂らないほうが良いとだれています。
また、人によっては、アレルギーを起こしかねない、
摂らないほうがよい食品もあります。
以下は、個人差が大変あるので、ご参考にください。
人によってアレルギーを起こす人が多い食品
- 小麦粉
- 乳製品
- 大豆
- 卵
- 魚介類
- ナッツ類
- バナナ、イチゴ、キュウイ、メロンなど
グルテン不耐については、こちらにも書いております。
holistickkoubou.hatenablog.com
不安感、便秘、皮膚炎、湿疹、自己免疫疾患、過敏性腸症候群、
栄養吸収障害、消化不良、食物過敏、ガスっぽさ、
食後のおなかの張り、下痢、鼻炎、中耳炎、関節炎、肝機能障害・・・
などのお悩みの背景には、
リーキーガット(漏れやすい腸)の状態になっている可能性もあります。
現代人は自律神経の乱れや活性酸素(ストレス)での腸の老化、
運動不足や食事の欧米化、食品添加物などで腸の環境が悪化しやすい傾向にあります。
リーキーガットとは、これらの原因によって、腸粘膜が脆弱になり本来はカラダにはいってはいけない、病原菌や毒素、アレルゲン、未消化物までが体内に侵入して、悪影響を起こす症状です。
腸の粘膜の細胞のつながりが疲弊してきて、細胞同士の間に隙間、穴が開いたようになってしまいます。
つまり・・・・
目の細かいザルから、目の粗いザルになってしまい、
病原菌、アレルゲンなどを通して体内に侵入させてしまいます。
湿疹、アレルギー、慢性炎症、うつ症状、膠原病、更年期障害などの多岐にわたる病気の原因にはリーキーガットがあるともいわれています。
お読みくださり、ありがとうございました。
*1:悪玉菌もなくてはならない菌なのです(;^_^A